健康で過ごすことの妨げとなっている恐怖を手放す
『自分で全部やらなきゃと思ってしまい、忙しい毎日を送り、結果、疲れてしまっているんです。』
介護の仕事をしていると同時に、ご自身も健康に問題を抱えている、50代の女性のお話です。
老後が心配
あずきさん(仮名)は、介護の仕事をしている50代の女性です。
介護の仕事をしていると同時に、ご自身も健康に問題を抱えています。高血圧や動悸、眩暈など、不定愁訴の症状がつらく、日々の生活をするのがやっとの状態です。
また、介護の仕事をしているとアルツハイマーなどの認知症の方と多く接し、その方たちの生活を垣間見ることができます。
年を重ねていくということは、生きていれば誰もが通る道で、病を抱える可能性も誰もがあります。
あずきさんは、仕事柄、介護が必要な方たちを見て、自分の老後はこういう風にはなりたくないと心配があります。
そんなあずきさんがセッションを受けました。
健康で過ごすために
言いたいことを言わない
セッションはすべて身体の反応を確認しながら、身体が反応することに従って進めていきます。
まずは、”あずきさんに文章を伝えてー”との身体の反応。
反応したのは、”言いたいことを言わない”という文章でした。
誰のことでしょうねー?
身体の反応は、”相手”とのことでした。
相手が言いたいことを言わない。
これを聞いて、あずきさんは、「言いたかったら言えばいいのに。」と思いました。
そこで、”じゃあ、あずきさんは『言いたいことを言えない』ときって、どんなときだと思う?”との身体の反応。
あずきさんが考えたのは、
- 勇気がないとき
- 優柔不断になっているとき
- もたもたしているとき
でした。
朝起きるとき
”じゃあね、あずきさんは、勇気がなかったり、優柔不断だったり、もたもたしているときってある?”と身体の反応。
あずきさんはしばし考えた後、「うーん。朝起きるときですね。」と答えました。
すると、”それはなぜだと思う?”との身体の反応。
あずきさんは、「疲れているからです。疲れているから、朝起きるときは勇気がなかったり、優柔油断だったり、もたもたしていりと、そんな状態です。」と答えました。
あずきさんにとって朝起きるときというのは、言いたいことを言えないときと同じ状態なんですね。
全部やらなきゃいけない
それに対して、”なぜ疲れているんだろう?”との身体の反応。
あずきさんは、「自分で全部やらなきゃいけないと思っているからだと思います。片付けや掃除やぜーんぶです。自分で全部やらなきゃって思うだけで疲れます。家族がやってくれればいんでしょうけど、結局は自分で全部やらなきゃって思うんです。」と答えました。
やらなきゃって思う気持ちは疲れますよね。
片付けや掃除は必要なことではあるけれども、嫌々やるのはストレスになります。
気分が良くなること
そして、”やらなきゃいけないことがある日々の生活だけど、そんな中であずきさんは何ができたらいいと思う?”と身体の反応。
「やらなきゃいけないことが嫌じゃなくなればいいと思います。」とあずきさん。
”そのためには何ができたらいいと思う?”との身体の反応。
それに対して、「運動です。」とあずきさんは答えました。
「運動すれば気分も良くなるし、やらなきゃいけないことも嫌ではなくなるんじゃないかって思うんです。以前、運動を習慣にしていた時期があったんですけど、そのときはやらなきゃいけないことがそんなに嫌じゃなかったんです。」
ということで、『運動して気分が良くなる』という信念に変えるためのエネルギーワークをしました。
時間を持つ恐怖
ここで、”運動して気分が良くなったら、どんな嫌なことが起こると思う?”との身体の反応。
あずきさんは、「うーん、というか、その前にまた運動をする時間が持てるのかって疑問に思います。自分で全部やらなきゃと思ってしまい、忙しい毎日を送り、結果、疲れてしまっているので、運動する時間は持てないんじゃないかって思います。」
あずきさんのお話を聞いている中で、”時間を持つこと”に対して身体の反応がありました。
どうやらあずきさんは、『時間を持つこと』に対して自分を制限してしまうような恐怖があるようです。
あずきさんは、無意識レベルで『時間を持つこと』に関する恐怖があるために、必要なことや大切なことをするための時間をとることができない状態でした。
その恐怖があるために、自分で全部やらなきゃと思ってしまい、忙しい毎日を送り、結果疲れてしまっています。
もしかしたら運動すること以外にも大切なことをする時間を持てていないのかもしれませんね。
この『時間を持つこと』に関する恐怖は、以前はその恐怖があることによって自分の身を守ることができたけれども、今はもうあずきさんにとっては必要なくなったために、あずきさんの健康のためにも手放す必要があります。
ということで、この恐怖を手放していきました。
黙祷する時間をとる
また、あずきさんには宿題も出ました。
それは、”1日1回5分間、黙祷する時間をとる”というものです。
まずは5分間時間を持つことから始めるのがいいのかもしれませんね。
そして、必要なエネルギーワークをして、セッションを終了したのでした。
余裕のある生活
健康の基本は、食事・睡眠・運動を適切に整えることです。
あずきさんの健康のためには、まず運動に取り組む必要があったようですね。
今回、あずきさんには『1日1回5分間黙祷する』という宿題がでました。
行動を習慣化するには約66日必要だという研究もあります。なので、いきなり毎日運動を始めようとするよりも、まずは小さなことからはじめて徐々に習慣化していくほうか確実です。
あずきさんの場合は、それが『1日1回5分間黙祷する』ということなのかもしれません。
時間がないと感じることは、ストレスになり、メンタルを病んでしまします。ですが、同じ時間でも余裕のある過ごし方をすることで、時間の流れが緩やかに感じ、心にも余裕ができます。
『1日1回5分間黙祷する』ことは、あずきさんの心にも身体にも良い影響を与えそうですね。
心身の健康の大切さと時間の使い方を今一度思い出させてくれたあずきさんでした。