許すことで前へと進む

『許さなくては、でも許せない、だから罪悪感と自責。その苦しみを抱えていました。

理想と現実の間で、自分を否定し責め続ける、実家で暮らしている30代の女性のお話です。

理想と現実

ゆずさん(仮名)は、実家で暮らしている30代の女性です。

ゆずさんにはやりたい仕事があります。ですが、その仕事で生活していけるほどの収入はありません。

そして、結婚もしたいと思っています。今おつきあいしている人はいませんが、理想の男性と結婚して、幸せな家庭を築きたいという思いがあります。

そんな夢があるゆずさんですが、一方で、自分を否定して、自分を責めることが多く、辛い思いを抱えています。

そんなゆずさんがセッションを受けました。

安心することを妨げているものを解く

雪の中を歩く

セッションはすべて身体の反応を確認しながら、身体が反応することに従って進めていきます。

最初に、”言葉を伝えて”との身体の反応。

反応したのは、”雪の中を歩く”という文章でした。

”これを聞いて何が思い浮かぶ?”との身体の反応。

「今の私みたいだと思います。冷え性でいつも手足が冷たくて、雪の中にいるみたい。そして、手足だけでなく、心も寒々としている感じです。

いつも自分を否定して、何かあると自分を責めて、過去の辛いことを思い出してばかりで苦しいんです。それは自分のためにならないってわかっているけど、止まらないんです。

明るい、楽しい人生にしたくて、理想にかって前向きに人生を歩んでいきたいと努力もして行動もしているけれども、変われない。今まで、いろいろやって試してきたけれども、何も変わらないんです。お金がないからできることも限られるし。

そしてまた、自分が悪いからだとか、自分にはできないと思って、自信もなくなります。」

と、ゆずさんが抱いている辛く苦しい思い、頑張っているのに変わらない現実、理想はあるけど近づかないもどかしさや挫折感などなど。いろいろなことを話してもらいました。

心を鎮める

ひと通り話していただいたところで、今度は、”また言葉を伝えて”との身体の反応。

反応したのは、”心を鎮めます”という文章でした。

”これを聞いて何が思い浮かぶ?”との身体の反応。

ゆずさんは、「・・・。そうですね。私の心は嵐みたいだなと思います。自己否定、自己不信があって、過去の辛いことを思い返してばかりで、鎮まることがないです。」と、答えました。

その後もゆずさんに思い浮かぶことを話してもらいました。

ですが、ゆずさんの思考は、自己否定していることや、過去の辛い思いを思い返すことが多いこと、理想の未来があること、頑張っているのに何も変わらないことから離れることができない様子。

身体の反応がないまま、あーでもない、こーでもないと話を続けていきました。

そして、ようやく身体の反応があったのは、”安心する”という言葉でした。

マインドフルネスとセルフコンパッション

ここで、”マインドフルネスの説明をしてから、セルフコンパッションの定義を説明して”との身体の反応。

そこで私は、マインドフルネスとセルフコンパッションについて、次の言葉を紹介しました。

● マインドフルネスについて

意図して、今この瞬間、是非を決めつけずに、瞬間瞬間の体験が自ずとあるまま変容するままに、注意を払っていくことを通して立ち現れる気づき。

ジョン・カバットジン

● セルフコンパッションについて

私たちが苦しんでいるときに、私たちが心から愛する誰かに心をかけてあげるように、自分自身に心をかけてあげること。自分への慈悲には、自分への優しさ、共通の人間性、マインドフルネスを含む。

クリスティン・ネフ

これを聞いてゆずさんは、「なんとなくわかった気がします。」との感想でした。

ということで、『安心する』という信念に変えるためのエネルギーワークを行いました。

不要な誓いを解く

今回おこなったエネルギーワークは、不要な誓いを解くことです。過去に立てた今となっては不要になっている誓いから解放するということをおこないました。

ということで、ゆずさんの今は不要となっている誓いを具体的に探っていきました。

すると、身体が反応したのは、”家族に対しての誓い”でした。その内容は、”家を途絶えさせてはいけない”というもの。

第一子であり、責任感の強いゆずさんは、自分が家を継がなければ家が途絶えてしまうという思いがありました。そして、いつのまにか、家を途絶えさせないことを誓っていたようです。それが、ゆずさんが前に進む妨げとなっていたようです。

そして、その他にも必要なエネルギーワークをしました。

が、そのうちに、ゆずさんは眠ってしいました。

許すこと

ゆずさんが眠っている間も、エネルギーワークを続けていきました。

すると、”オラクルカードを引いて”との身体の反応。

身体の反応があったカードには、次のように書かれていました。

親愛なる友よ、私の声が聞こえますか。人生に許しのレッスンが来ています。許すことは受け入れることであり、隔たりの壁を壊しそのものと解け合ってひとつに戻ることです。それはまさに愛の選択。あなたが多くを許しただけ、真に人生が自由になります。条件などいりません、無限に注がれる天からの愛の力を使い、あなたを、周りを許していきましょう。知っていて下さい。天は、あなたを全面的に許しています。私はいつも、あなたと共にあります。

ANGEL VOICE オラクルカード

ですが、ゆずさんは眠っています。

身体の反応を確認したところ、”セッション終了後にカードの写真を撮ってもらって”とのこと。

なので、一旦、カードは横に置いておきました。

そして、その他にも必要なエネルギーワークをして、セッションを終了したのでした。

前に進むこと

セッション終了後

セッション終了後。

ゆずさんが起きてから、ゆずさんにカードの写真を撮ってもらいました。

ゆずさんは、「???」と、なんだかよくわからない様子でした。

けれども、セッションのときは意味がわからなかったことが、数日後、あるいは数か月後に意味が分かる、心に響くということも多々あります。

なので、今回はそのままお別れをしました。

楽しく軽やかに

それからしばらくして、ゆずさんからこんなメールをいただきました。

「先日はありがとうございました。

【許し】をテーマに何かが拓けてきた気がします。

許さなくては、でも許せない、だから罪悪感と自責。その苦しみを抱えていました。

でも、今、私は自由にやっていいし、今の環境で受けている恩恵を受け取っていい。

前に進むためにお金がかかることもスッとできています。

楽しく軽やかに行きたいです。」

許しとは

こんな言葉があります。

【許す】ことは、自分自身を解放する最も強力な手段である。

ネルソン・マンデラ

【許し】というのは、誰かのためではなく、自分のためにすることだと言われています。

【許し】によって、相手(もしくは自分)との加害者、被害者という関係を解消し、自分自身を自由にし、平穏な心が手に入るということです。

つまり、【許さない】ことによって強固なものにしていた相手(もしくは自分)との関係を、【許し】によって断ち切り、相手のためでなく自分のために人生を歩んでいくということです。

前へと進む姿を見せてくれたゆずさんでした。

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セッション事例

Posted by yumiko